看護師の仕事と聞くと、残業や夜勤が多くて大変そうなイメージを持つ人もいるでしょう。確かに交代制勤務による不規則な生活や、時間内に終わらない業務といった身体的な負担が大きいのは事実です。しかし、近年では電子カルテの導入による記録業務の効率化や、タスクシフトによる業務の見直しなど労働環境が少しずつ改善されつつあります。ただし、こうした改善は規模の大きな病院で進んでいる傾向にあり、地方の病院やクリニックでは従来通りの多忙な働き方が続いている現場も少なくありません。
看護師は受け持ち患者の状態を把握し、バイタルサインの測定や点滴の管理、清拭や食事の介助といった療養上のケアを責任もって行います。配置されている看護師数が多ければ、一人当たりの受け持ち患者数も減り、より丁寧なケアを提供することが可能です。しかし、多くの医療現場では最低限の人員で業務を回しているのが実情でしょう。そのため、業務をただこなすだけで精一杯になってしまい、患者一人ひとりとじっくり向き合う時間を確保できないことに、もどかしさを感じる看護師もいます。
また、患者のケアが終われば仕事が終了というわけではありません。その日のケア内容や患者の変化の記録、看護計画を見直し、次の勤務者への申し送り準備などデスクワークの時間も多いのが特徴です。中には患者と接するのは好きでも、パソコン作業や文章の作成は苦手な人もいるでしょう。しかし、これら全てが看護師の重要な仕事です。患者のケアを行う際の身体的な疲労と、記録や計画立案といった思考力を使う精神的な疲労の両面があるからこそ、看護師の仕事は大変だと言われるのかもしれません。